耐火・耐震性高い新建材を活用して「木造」ビル建設
前回の続きのようでもありますが、「木製」ですが、耐火・耐震性能に優れた中高層建築に使える新建材「CLT(直交集成板)」を使用した建物が登場するようです。
CLTって?
一般社団法人日本CLT協会によりますと
とあります。
CLTの特徴としては、寸法安定性、強度、遮音性、断熱性、施工性等に優れ、炭素蓄積効果が大きいことがあげられています。
長大で厚く、柱、はり、壁、床、屋根といった役割をCLTひとつで担えることもできるそうで、「面」として建物を支える構造材として用いることで、鉄筋コンクリート製建物のような「壁式構造」での木造建築が可能になるそうです。
重さは同じ体積のコンクリートの5分の1程度で、鉄筋や鉄骨より輸送や施工がしやすいとのこと。
CLTは1990年代半ば頃からオーストリアを中心としてヨーロッパで発展したそうです。今ではヨーロッパの主要都市で4、5階建てのCLTで建てられたビルが見れるとのこと。
中には、10階建てアパート(オーストラリア・メルボルン ※1階部分はRC造)、9階建てマンション(イギリス・ロンドン ※1階部分はRC造)、オーストリア・ウィーン郊外では、オーストリアで5番目に大きいショッピングセンターがあるそうです。
日本ではどうかというと、ニュースで取り上げられた「木造建築技術先導事業」で採択されたプロジェクト「高知県自治会館(2016年3月完成予定)」をはじめ、大型建築物の建設が進められているようです。
CLTを使った国内の建築物としては、湯川村CLT共同住宅(福島県・2階建て)、ぷろぼの(奈良県・福祉施設・2~5階)、真庭市市営住宅(岡山県・3階建て)、高知おおとよ製材社員寮(高知県・3階建て)、ハウステンボスのホテル(長崎県・2階建て)、が建設・建設予定となっており、この他にも環境測定や設計・施工手法の開発、マーケティングの研究を目的に、福島県会津若松市、神奈川県藤沢市などに実験棟が建設されております。
しかし、CLTは建築基準法に基づく設計基準がまだなく、建設に使う際は個別に国土交通相の認定が必要とであり、また現時点では高コストのようで普及に関しては今後の課題となるようです。今後、国交省は設計基準を整備し、普及を押し進める考えだそうです。
林業が盛んな自治体はCLTに積極的なようで、地元の木材の需要を大きく伸ばせる可能性に期待を寄せているようです。
「新国立競技場整備事業の公募関連文書(業務要求水準書)」に
と「CLT」が記載ているようです。
木造になるのか?、新国立競技場!って感じです。
「CLT」で建設された「ハウステンボス 変なホテル」の 見学会があるそうですよ。
行ってみたいが、思いっきり平日(平成27年10月30日(金))だし。
旅費もないし。
時間もないし。
あれもないし。
これもないし。
言い始めたらキリないし・・・。
●湯川村CLT共同住宅オープニングセレモニー(会津土建株式会社)
●ぷろぼの
●全国初、真庭にCLT市営住宅 地元産木材使用、完成祝う(山陽新聞)
●FORTE(メルボルン)10階建てアパート(1階部分はRC造)