日本建築士会連合会は、新国立競技場「屋根構造の木造化」に向けた提言を発表
7月に安部首相が、2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場となる新国立競技場について「現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで見直す」と表明したことを受け、日本建築士会連合会は新国立競技場の屋根構造の木造化について改めて検討。構造性能や工期、コスト等の観点から屋根構造を木造化することは建築技術、木材の生産・供給体制の下で実現可能であると結論を出し、提言を発表しました。
提言では、前回の整備費は2520億円のうち屋根の工事費用は900億円、提言では約150億円で実現可能とされています。
「全国の素材生産からプレカット工場、集成材工場が協働で造りあげる競技場はまさにメード・イン・ジャパンだ。日本の木の文化を世界に発信するとともに地方の木材産業の活性化にも期待が高まる。」と同会会長は話しています。
建設問題に関して、あまり木造ってことを意識していませんでしたが。
提言の前にも、木造に関しては考えられていたようで、
平成25年度 森林・林業白書(平成26年5月30日公表)に
「2020年には東京でオリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるが、その主要施設の整備に木材を利用することは、国内外の多くの方に対し、木と触れ合い、木の良さを実感する機会を幅広く提供し、木材の特性や木材の利用の促進についての理解の醸成を効果的に図ることとなると考えられる。」
と記されています。
平成26年10月の国会答弁で、衆議院議員柿沢氏が提出した「東京オリンピック・パラリンピック競技大会の競技会場等に木材を使用する事に関する質問主意書」に対し、安倍首相は、「東京オリンピック・パラリンピックの主要施設の整備に木材を利用すれば、国内外の人々に木の良さをアピールする絶好の機会になる」と話しています。
他、木材関連の団体などから、木材利用に関して様々な提言がされていたようです。
(あまり話題に上らなかったような・・・。日本建築士会連合会の提言はタイミングが良かった感じか。)
今年の7月17日放送の「ミヤネ屋」で、宮根誠司氏が「木造でいいんじゃない!?」っと発言。
これは、半分冗談かもしれませんが。
これまでのオリンピックの競技場でも木造(木材利用)のものは多々あるようで、
1994年開催のリレハンメル冬季オリンピック(ノルウェー)では、フィギュアスケート会場の屋根の桁や内外壁に木材が使用されているそうです。
(・・・このころ複合が強かったな)
2010年開催のバンクーバー冬季オリンピックでもスケート会場の屋根部や内装に多くの木材が用いられたそうです。
(・・・Xゲーム化を感じたな)
日本でも、1998年の長野冬季オリンピックのスケート会場の「エムウェーブ」は、木造の吊り屋根構造を用いています。
(・・・伊藤みどり。・・・。)
と、競技場に木材を利用することに関しては、そうそう珍しいことでもないようです。
国内では木造の競技場として、「出雲ドーム(島根県)」「大館樹海ドーム(秋田県)」「木の花ドーム(宮崎県)」などがあり、これら3ドームは、「日本三大木造ドーム」と呼ばれています。ってことは他にも木造のドームは多々あるのでしょう。
(・・・調べきれていません。)
8月上旬には、自民党の視察団が、木の花ドームを訪れ、林業団体と意見交換をしたそうです。
木造化に向かうのですかね。
新国立競技場以外にも選手村の建設などの建設もあるので、木材を活用できる場面も多くあると思います。
他の多くの方々が言われているように、日本の「木の文化」を世界に発信するよい機会になればと思います。
・・・今また公募するとかって話だけど、どの段階で木造ってことにするんだろう。